2023/11/25
自分のこと
目次
「嫌」という気持ちを抑えてしまっている人が多くいます。
「嫌なこと」や「嫌なもの」に対して「嫌だ」と感じることは、私たちが生まれながらに備えている自然な心の反応で、嫌なこと(もの)や好きじゃないこと(もの)に対して嫌だと感じることは当たり前のことなのです。それに、嫌なことを嫌だと感じることで、私たちは自分自身の中にパワーを感じるようにできています。
「嫌」を抑えている人たちの話を聞いてみると「嫌だと思ったらどんどん嫌になって何にもできなくなるから嫌と思わないほうが良い」「嫌だと思う事は悪いこと、よくないことだから嫌だと思ってはいけない」「嫌と思うこと自体が嫌」などなど、いろいろな考えが「嫌」を感じることを邪魔していることがわかります。
これでは、自然な「嫌」という気持ちを我慢したり、抑え込んだりすることになってしまいます。
自然な気持ちを我慢し抑え込むと、心と身体に悪影響を及ぼします。例えば、嫌を我慢することで、元気がなくなってきたり、自分が悪いと自分を責めたり、自分に自信がなくなったり、肩こりや頭痛の原因の一つになっている人もいます。
「嫌」を我慢するのをやめて、「嫌だと感じていいんだ」「嫌だと思う事は自然なことで悪いことではないんだ」等と考えを変え、「嫌なものは嫌だ」と「嫌」と自然に感じることを許可すると、気持ちがフッと楽になることがあります。相手に「嫌」と言うのではなく、自分の心の中で許可するのです。あんなに元気がなかったのに、こちらが驚くぐらい元気になって帰っていく人もいます。
あなたの「嫌」の気持ちを「嫌なものは嫌でいい」と認めてあげてください。
嫌なものは嫌で当たり前。
震災は嫌。辛いのは嫌。誰かが辛いのは嫌。
嫌なものは嫌でいい。
株式会社メンタルサポート研究所 代表 博士(学術)・臨床心理士 倉成央